失われた夜へ行こう。まだ見ぬ夜へ行こう。
サイトシーイングからナイトシーイングヘ。
夜は昼とはまったく別の場所だ。
日本の夜を発見する、新しい旅へ出よう。
中野×中里のモノクロ文章とカラー写真のコラボ本、第3弾。これまた暗い!
A5判ソフトカバー160頁
定価(本体2200円+税)
2005年9月22日発行
ISBN4-309-26850-1ブックデザイン タカハシデザイン室
■もくじ■「旅の夜」でなく、「夜の旅」へ 2
第一夜●夜の海でマイクロ人魂を獲る。(館山のウミホタル釣り) 18
第二夜●世界に誇る大低山に夜登る。(高尾山ミッドナイトハイク) 26
第三夜●トンネルさまの闇に滞在する。(房総素掘りトンネルの夕闇) 34
第四夜●雪解けの夜を聴く。(湯沢の底白の夜と夜川、夜滝) 42
第五夜●コウモリと錯聴の地底川を登る。(福島・阿武隈の三大常夜) 50
第六夜●夜景を浴びながら、月の出を待つ。(奥多摩で拝む裏ご来光) 58
第七夜●屋外最高の暗闇、五月闇を歩く。(東京・あきる野、梅雨の深夜の里山歩き) 66
第八夜●夜の庭に星を呼び、部屋の星を拝む。(自宅を夜の名勝に) 72
第九夜●絶海の孤島で漆黒の夜を体感する。(沖縄本島闇放題の旅) 90
第十夜●人造火山島で最深夜の火口に沈む。(お台場のデッド・オブ・ナイト) 98
第十一夜●黄金の洞穴をハシゴする。(夜の目と房総のヒカリモ) 106
第十二夜●巨木と無響室の広大な真っ暗闇。(山梨・須玉、木の下の夜へ) 114
第十三夜●今さら蛾を愛せるか、温泉の夜。(山梨・増富温泉の大蛾狩り) 120
第十四夜●深海の闇と光を出迎えに行く。(富山・滑川のホタルイカ深夜観光) 126
第十五夜●穴に入って戦時中へ旅する。(沖縄・豊見城、戦中の常夜へ) 136
第十六夜●石の海に浮かぶ里で、採掘場にダイブする。(栃木・大谷の巨大常夜空間) 142
第十七夜●ケータイの光を頼りに闇を歩く。(檜原村尾根集落の夜) 150
おわりに 156
初出一覧/主な参考文献 158
撮影地・撮影年月一覧 159
一口メモ
『闇を歩く』の執筆時に、「夏山(なつやま)」「冬山(ふゆやま)」とか「雪山(ゆきやま)」と同じような、山歩きの対象を表す造語として「夜山(よるやま)」という言葉を考えた。「夜旅」は、「夜山」の延長線上にある造語。だから、「よるたび」と読んでほしい。
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